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きびだんご王国 桃太郎伝説

カッパ伝説の謎

カッパ伝説というものが全国各地に存在する。感覚的には都市伝説に近い。もっとも大昔からあるので、むしろ村伝説とでも言った方がいいのかも知れないが。

実はかねてより、きびだんご王国の諜報機関であるCIA48(別名アマゾネス軍団)が、様々な角度から古来より伝わるカッパ伝説の謎に挑んでいた。そして、数年に及ぶ精力的な調査の末、詳細な報告書を提出してきた。私はなにげなくその報告書に目を通していたのだが、あまりに衝撃的な内容にしばし言葉を失った。

なんと、カッパの正体は、川で水浴びをしていた円形脱毛症のおっさんだというではないか。あるいは、まげが解けた落ち武者が、川で身を隠していたというのもアリとのことだ。その際、藻が体にくっついて全身が緑色に見えたらしい。

う~む、さすがはCIA48、見事な調査だ。これほどスキのない完璧なレポートを私は見たことがない。そうか、そうだったのか。そう考えると、全ての謎が解ける。科学的にも反論は不可能だ。

ちなみに、彼女たちのレポートには続きがある。それによると、日本人に円形脱毛症が多いのは、何世紀にも渡って頭のてっぺんをカミソリで剃り、ちょんまげなどという特殊な髪型を結っていたからではないかとのこと。何世紀にも渡って剃り続けた結果、そこには毛が不要であると遺伝子が判断し、退化が始まったと推論している。

とすると、あごひげも将来的には退化するかもしれない。

なるほど、進化論は面白い。きびだんご王国では今進化論がブームになりつつある。

 

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言葉には意味がある

以前にも書いたが、きびだんごという言葉の意味をよく考えないで、ただなんとなく雰囲気で使っている人が多い。きびだんごと特に関係ないのに、ハンドルネームや店の名前にきびだんごを使うといった類いだ。また、北海道の某社のきびだんごは、実はきびだんごとは全く関係ないお菓子だが、社長が「なんとなくかっこいいから」という理由できびだんごと名付けたというのはあまりにも有名な話である。おかげで北海道ではきびだんごが多くの人に誤解されている。

こうしたことは世界的に見られるようで、以前、リヨンの街角を歩いていて素敵なスカーフ(フランス語ではエシャルプと言う)のブティックを見つけたが、その店の名前が「カミカゼ」となっていてびっくりしたことがある。おそらく、この店の主人はカミカゼが何を意味するか知らないが、なんとなくエキゾチックだと言う理由で使ったのだろう。

また、パリの街角だが、プロレスラー並みにマッチョでパンクな大男が、なぜか腕に「愛」という文字をタトゥーで入れていたのを見て思わず吹き出したこともある。もっとひどいのになると「劣」と入れている人までいた。意味は教えない方がいいだろう。タツゥーを彫る方も彫る方だが、日本語の雑誌か何かをみて、魅力的に思えた漢字を彫ってみたのだろう。漢字は単なるデザインではなく、意味があるということまで考えなかったらしい。

とにかく、街へ出るとこうしたトンチンカンな言葉の使われ方には枚挙にいとまがない。ブティックの看板など見ながら歩くと、ありえないネーミングに大笑いできること間違いなしである。暇つぶしにはもってこいだ。特にアパートやマンションの名前が傑作である。外人に教えたら笑い転げる名前だらけだ。また、「プレジール」とか言う名前のホテルもあったっけ。プレジールはフランス語で喜びという意味だからいいなと思って使ったのだろうが、直訳すると快楽ホテルとなる。こんな名前をつけるとフランス人なら成人映画のタイトルか何かと勘違いするかもしれない。外国語を使うときはしっかり勉強してからにしないと危険だ。

ちなみに、ハワイにはゲイシャガールとかいう缶詰があるという話を聞いたことがある。中身はツナだそうだ。私に言わせれば日本をなめているとしか思えないネーミングだが、同じような軽卒な間違いを我々もしているはずである。気をつけたいものだ。

言葉には意味がある。ただかっこいいからといった理由で意味もなく飛びつくのはどうかと思う。

 

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真実の泉

既に感づいておられる方もいるかもしれないが、きびだんご日記は何でもアリの無法地帯だ。ただし全くのデタラメではない。かなりの程度に真実が含まれている。もっとも私は真実という言葉には疑念を抱いているのだが…

かつて、勇敢な男がいた。彼は海賊船を操り、真実の泉を求めて七つの海を航海した。30年もの時を経て、ついに彼は真実の泉にたどり着いた。だが、その泉の水を口にした途端、激しい吐き気に襲われた。その翌日、高熱にうなされながら彼は息絶えてしまった。彼が残した航海日誌の最後のページにはこう記されていた。「真実なんかくれてやる。」

私はこの伝説を知った時、人間は真実に触れてはならぬと悟った。真実は神の領域なのだ。きびだんご日記に多少のデタラメが混じっていたとしても、それは神に対する畏敬の念と言えよう。真実はこの世の全てではない。真実が全てなら、恋も冒険も成立しない。きびだんご王国も砂漠の蜃気楼にすぎないだろう。

ところがきびだんご王国の技術者たちは、真実を探るためのスーパーコンピュータ開発に情熱を傾けている。先日もレンホー議員が仕分けしたにも関わらず、いつの間にか予算が復活しているのだ。このスーパーコンピュータは「何でも屋銀さん」というコードネームで呼ばれている科学の粋を尽くした人口頭脳で、なんでもマックロソフトのオフィスに搭載されている人口無能、冴子さんに匹敵するほどの処理能力を誇るスグレモノらしい。私は嫌な予感がしているのだが、技術者たちは銀河で一番になりたいと主張して譲らない。ちなみに銀さんの銀とは銀河に由来する。白髪の天然パーマがトレードマークの万事屋(よろずや)とは何の関係もないことはゆーまでもない。

どれ、技術者たちがそれほど自慢するスーパーコンピュータなら、ひとつ真実とやらを尋ねてみようではないか。そうだ、今朝から雪が降っていることだし、ここはひとつ私の好きなシャンソンについて聞いてみよう。

入力: ♪ 雪は降る、あの人は来ない ♪… Enter。

カタカタカタ、ピピピピッ、カタカタカタ……………

ピッ!! 《ソレガドウシタ》

おっ、銀さん、随分投げやりじゃねぇか。莫大な国家予算を投入してるんだし、もう少し詳しく回答してくれなきゃ困るぜ。もう一度、Enter!

カタカタカタ、ピピピピッ、カタカタカタ……………

ピッ!! 《ソレハアタリマエ、ユキデミチガフサガッテイテ、トオレナイ》

さすが銀さん、なかなかスルドイ指摘だ。スーパーコンピュータと呼ばれるだけのことはある。
だがまてよ、本当にそれが真実なのか? もう一度、Enterだっ!!

カタカタカタ、ピピピピッ、カタカタカタ……………

ピッ!! 《ユキガヤンデモコネーヨ、モウオワッテル》

ぎ、銀さ——ん!!!

 

『この惑星の住人はやたら真実を知りたがる。そして、時には真実が悲劇を生む。
だが、この惑星の住人は懲りるということを知らない。 —-  缶コーヒーのBUKA

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きびだんごの古い友人

その日の朝、赤いバラの花束を抱えた私は、ある邸宅の前に立っていた。海が見渡せる小高い丘の上に立つ白亜の洋館だ。広い庭の花壇は手入れが行き届いているようだった。とても閑静な住宅街で、私が鳴らす呼び鈴の音以外何も聞こえないと思われた。少し躊躇した後、私は努めてさりげなく静寂を破った。

私が誰かを訪ねるといつもそうであるように時間が過ぎていった。

暫くしてドアが開くと、若くて魅力的な女性が目に飛び込んできた。透き通った情熱的な瞳、腰まで届く長い髪、長身が映える白いロングのドレス。そして小悪魔のような唇には、きびだんごが嬉しそうにくわえられていた。そうだ、今日はきびだんごの商談に来たのだ。わがきびだんご王国の経済はきびだんごの売り上げに懸かっているのだ。

私はバラの花束と百万ドルの笑顔を彼女にプレゼントした。応接間に通された私はテーブルの上にきびだんごを並べた。ヘソのあるレトロなきびだんごだ。(意味のわからない人は昨日の日記を読んでほしい。) 悪戯っぽい笑みを浮かべて彼女が言った。「面白い人ね。ヘソがない方がすっきりして奇麗なのに…」

私は彼女の豊かな胸元を見つめて言った。「嘘が女のアクセサリーであるように、ヘソはきびだんごの古い友人です。」そう言ってからゆっくり視線を上げた。ゆっくり上げたのは彼女の胸元に別れを告げるのが名残惜しかったからだ。そうして恐る恐る彼女の顔色を窺ったが、別に機嫌を害した様子はなかった。

それから我々は暫く雑談をした。映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の第一作のラストシーンでスパロウ船長が言う決め台詞、「あの水平線を持ってこい!(日本語版翻訳では「水平線までつれてけ!」)は二人の脚本家ではなく、ジョニー・デップ自身が思いついた台詞であるとか、劇画『コブラ』の原作に間違って右腕にサイコガンが描かれた箇所が存在するとか、そんなマニアックな話で盛り上がった。

首尾よくきびだんごの売り込みに成功した私は、フェドーラ帽を目深にかぶり、邸宅を後にした。別れ際に「またお会いしたいわ」と長い髪を弄びながら彼女は言った。美女の依頼はいつでも歓迎だ。

港に続く坂道を下って行くと、ヘソのないクローンきびだんごを手にした人相の悪い親子と擦れ違った。「やっぱりきびだんごはこれよね」という声が聞こえてきた。可哀想に。君たちに明日はない。

擦れ違い様に目が合った私は、「いいですね」といって微笑んだ。何もいいことはなかった。ただそう言っただけだった…

 

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きびだんごのヘソ

岡山の老舗菓子舗つるの玉子本舗のきびだんご

きびだんごには、実はヘソのあるものとないものがある。ご存知だろうか。

売店などに行くといろんなきびだんごが揃っているが、実はその製造工程にはかなりの違いがある。

原材料を高温の釜で煮るところまでは多分同じだが、最後に丸い形にする行程が決定的に違うのだ。大きく分けると、一粒一粒絞り出すタイプのきびだんごと、一粒サイズにねじりながら刃物で切り分けて行くタイプのきびだんごに大別される。

前者は最新の機材に多いタイプで、ヘソはできない。一方、後者は原始的で、必ずといっていいほどヘソができる。

ヘソがない方が見た目が奇麗だという人もいるが、私はヘソのあるきびだんごに愛着を持っている。

もちろん時代の流れには逆らえず、やがて全てのきびだんごからヘソがなくなる日が来るであろう。どうかお手元のきびだんごをよく見てほしい。ヘソがあれば、それはレトロなきびだんごなのだ。

(※上記の写真ではわかりずらいが、右下にヘソが見える。)

 

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