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整理術

整理術

私はこれまでいろいろな整理術関連の書籍に目を通してきた。そこで推奨されている様々なファイリング法やスクラップ法などをあれこれ試してみた。そうして10年以上経過したわけだが、ついに私にぴったりの整理法にたどり着いた。

それは、もう二度と整理しない、という方法だ。

とにかく整理すれば、かならず書類の山ができる。どんなにがんばって整理しても最後には収拾がつかなくなるのだ。実際、私の書斎にはかなり厚めのリングファイルが時系列に並んでおり、その数は数十冊を超える。途中からファイリングをやめて封筒で管理するようになったため、今度はおびただしい数の封筒が書棚にぎっしり並んでいる始末だ。

ところが、こうして蓄えた資料だが、ここ10年以上触れていないものが大半である。ということは、無駄に部屋のスペースを占領しているだけではないのか。そういう疑問で頭が一杯になっていたわけだが、昨年あたりから徐々に整理する習慣を無くしてゆき、とうとう最近になって全く整理しないという境地に達したのである。

そもそも、どんなに丁寧に資料を整理したところで、いざという時に頭に浮かんでこなければ活用のしようがない。仮に全てをデジタル化してクラウドに上げたとしても、適切なキーワードが見つからなければ検索が機能しない。結局のところ、データは自分の頭の中で整理しておくしかないというのが私の結論だ。

まず、資料を作らず、必要事項は書籍に直接書き込む。何度も何度も参照した書籍なら該当箇所などすぐに探し出せる。線を引いたり書き込んだりしてエピソード記憶にしっかり収まっているからだ。そうなるとデジタルの検索機能など不要である。逆に言えば、必要な資料がどの書籍のどの辺りに書いてあったか思い出せないようなら、その資料は自分の頭に入っていないということであり、活用できなくて当然だと割り切ればよい。活用したければ頭に叩き込んでおけばよいのだ。

というわけで、私はいかに整理するかではなく、いかに頭に叩き込むかに労力をシフトした。資料作りやファイリングなどを作成する時間があれば、一冊でも多くの参考文献に当たった方がよいという発想だ。しかも、本はまるまる一冊読んだりしない。目次を見た後は必要な箇所だけ読んで次の本へ移る。一冊を精読する時間があったら、五冊でも十冊でも手を広げた方が効率がいい。本は必要な箇所だけを読む。このやり方は、なんのことはない、読むときに既に整理しているわけだ。いままでは読んでから整理していたのだが、今は読む前に整理を始め、読みながら整理し終えている。そして、読後にレポートやファイルは作らない。

とにかく、必要な箇所だけ記憶しておけばよいのだから、話は単純だ。そして、必要な箇所は折に触れて何度も読み返すことになる。結果として、必要な箇所だけは通算で精読したことになるわけだ。もし、何度も書棚からひっぱってくることがないようなら、その本は自分にとって大して価値のない本だったということになる。

こうして、本当に大切な本は、それ自体が資料でありファイルとなりうるのだ。そして、何度も参照することにより、反復作業によって記憶に定着してゆく。

慣れてくると、この方が時間が有効に使えて気分がいい。もう整理術とはおさらばだ。

 

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