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私は薄味派

薄味がおすすめ

昨晩だったか、ちょと風呂上がりに何気なくテレビをつけたところ、肥満のグルメリポーターが「薄味の意味がわからない」というようなセリフを吐いていた。つまり、彼は濃い味の料理が好きで、薄味はその価値がわからないという意味なのだが、呆れた私は即座にテレビを切ってしまった。

薄味の良さがわからないグルメリポーターなど、それこそ存在価値が理解できない。確かに、毎日濃い味の料理ばかり食べていれば、薄味だと物足りなく感じるようになるのだろう。しかし、激辛のカレーや、こってりと油っぽい肉料理や、濃厚なスープや、やたら甘いデザートばかり食べていては身体に悪いではないか。事実、グルメリポーターといわれる人々は肥満で身動きがとれないような悲惨な姿になっていることが多い。言うまでもなく、肥満は健康の大敵である。

グルメか何か知らないが、身体を悪くしてまで食べまくるというのは常軌を逸している。しかも、そんな番組を視聴率欲しさに作り続けるテレビ局というのも、もはやモラルも誇りも何も感じられない。おそらく、感覚が麻痺しているのだろう。

はっきり言っておく。薄味こそ、味覚の王道だ。

ちなみに、肥満の野生動物など存在しないが、それはある程度食べると満腹中枢が刺激されてそれ以上食欲がなくなるからだ。ところが、サルを使った実験では、普段食べている芋だと適量で食べるのをやめるのに、調味料を使った芋を与えると、なんとひたすら食べ続けるという結果が出た。つまり、人間の発明した調味料というものは、満腹中枢を麻痺させる効果があるというわけである。なんのことはない、ソースやドレッシングやタレといった発明品は、味覚を変化させ、満腹中枢を麻痺させていたのだ。

ということは、もしかすると我々が美味しいといって太るまで食べる料理は、実は美味しいのではなく、ただ単に満腹中枢を麻痺させているだけなのかもしれない。逆に考えれば、満腹中枢を直接麻痺させるクスリを開発すれば、誰でも肥満体型にすることができるではないか。そう考えてくると、たかが味覚とはいえ、随分奥が深く、場合によっては我々の健康や寿命すら左右しかねない危険な問題を提起していると言えよう。

そこで、私が提唱するのは、決して満腹中枢を麻痺させたりすることなく、自然な量で満足する味覚。それでいて本当に美味しいと感じられる味覚を追求することだ。そのような味覚は恐らく薄味の中に見つかると私は信じる。

昔の人も言っていたように腹八分こそ健康の秘訣ではないか。となると、腹八分で幸せになれる味覚こそ、我々が追求するものではないだろうか。

とはいえ、子供の頃からファミリーレストランやハンバーガーレストランなどで食事をしてきた人々にはもはや無理かもしれない。外食産業は満腹中枢を麻痺させればさせるほど儲かるわけだから、味付けも濃厚路線をひた走ることになるからだ。例えば、デミグラスソースをたっぷりかけたハンバーガーでも私には十分すぎるほど濃厚なのだが、常連客には物足りないらしく、さらにとろとろと溶けたチーズまで加えたりして食欲をあおっている次第だ。

こういう食事をしている人に、私が冷や奴には醤油すら掛けず、豆腐のみをそのまま食べているとか、納豆にもタレはもちろん辛子も付けず、ただひたすら納豆のみを食べているとか、野菜サラダもドレッシングなど一切掛けずにそのまま野菜だけ食べている、といった話をすると多分理解できないだろう。しかし、素材さえ良ければ、何も掛けずに食べるというのは実に美味しい食べ方なのだ。みそ汁だって底が見えるほど薄くていい。とにかく、私は薄味派である。だからこそ、たまに中華などで濃厚な味に出会うと新鮮な驚きを楽しむことができるのだ。

というわけで、薄味を広めてゆきたいと思う。できれば学校給食などからそうしてほしいものだ。

 

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