フェイスブックの上場に伴って株を購入したものの、その後の値下がりで損失を出した投資家たちが訴えを起すらしい。なんでも公示価格が高すぎたのではないか、などとぬかしているらしい。
はっきり言っておく。高いと思えば買わなければいいのだ。
そもそも、株などというものは、バカが買えば上がり、バカが売れば下がる。それだけだ。だから相場の動きに一喜一憂する必要などない。企業の価値に対して安いと思えば買って長期保有し、値が上がるのをひたすら待てばよいし、高すぎると思えば最初から手を出さなければいい。
私の場合、株を買うときは、企業について徹底的に調べる。最低でも過去10年間の財務諸表には目を通す。その上で様々な指標についてデータを解析し、将来の成長を予測する。さらに経営者が書籍を著していたらそれも読む。また、雑誌のインタヴューなどがあれば、それも入手する。
そうして、入念に調べあげた上で、この会社なら大丈夫と確信したものの中から、さらに絞り込んで投資する。そして、一度信じて購入した株は5年、10年と長期保有する。だから、毎日の株価の変動など全く気にしない。たとえ買った株が半値に下がっても、自分の目に狂いがなければやがて値を戻し、最終的には利益をもたらすはずだ。だから安心して待っていればいい。逆に言えば、そこまで自信がないのなら株など買ったりはしない。
よく、証券会社に勧められた株を買って損をしたといって怒る人がいるが、本末転倒だ。証券会社は株の売買手数料で儲けているので、株が上がろうが下がろうが、極端なことを言えばどうでもいいのだ。売買取引さえ成立すれば手数料収入が発生する仕組みなのだ。結局、損失は投資家の自己責任となる。
だから、投資家は自分の目で判断して行動するしかない。損をして慌てるくらいなら投資などしなければよいのだ。
おそらく、今回騒いでいるのは、短期間に儲けを出そうとしているトレーダーやその系統の人たち、あるいはブームに踊らされて甘い夢を見た人たちではないだろうか。私はデイトレーディングのような短期投資は一切やらないので、彼らには何の共感も同情もない。どうして、みんな目先の利益にばかり関心があるのだろう。本来、企業の株を買うということは、その企業を応援するということではないのか。自分が好きで応援している企業の株なら、値が下がってもにっこり笑って保有しておけばいいではないか。
要するに、フェイスブックが好きで応援しようという人たちではなく、ブームに乗っかって一儲けしてやろうと欲をかいた人々が群集心理で上場に集まって来たというのが今回の騒動の正体なのだろう。ま、よくある光景だ。今回は規模が大きかったのでいつもより騒がしいが…
それにしても、人間の欲というものはどうにも気分の悪いものである。
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