最近、岡山駅の売店できびだんごの種類が少なくなっていることをご存知だろうか。そうなのだ。きびだんごの取り扱いが大幅に縮小されたのである。いままで、これでもかというくらい様々なタイプのきびだんごが所狭しと並んでいたのだが、種類が減って随分すっきりした感がある。
これはどういうことかというと、きびだんごばかりあっても仕方がないという売店側の判断により、きびだんごの種類を減らし、代わりにきびだんご以外で岡山県産の原材料をメインにしたお菓子を増やしたというわけである。いわば地産地消というコンセプトだ。
個人的にはきびだんごが山のように並んでいる勇姿が壮観だったのだが、これも時代の流れかもしれない。とにかく、これからは地産地消なのだ。
で、どんなものが地産地消コーナーとして増えたのかといえば、ご想像どおり、岡山が誇る白桃とマスカットを使ったお菓子である。もっとも、マスカットは原材料費がかさむせいか、まだ比較的少ない。大半は白桃関連のお菓子である。すなわち、白桃ケーキ、白桃キャラメル、白桃プリン、白桃せんべい、白桃クグロフ、白桃まんじゅう、白桃羊羹、白桃ゼリー、etc. といった具合だ。
なんのことはない、きびだんごの山が今度は白桃の山になっただけではないか。思わず唖然とする感もあるが、まあみんな考えることは同じなんだろう。意表を突いて瀬戸内穴ジャコせんべいとか、鰆(サワラ)プリン、ままかりキャラメルなどを出す業者がいてもよさそうな気もするが、やはり勇気がないのだろう。
とにかく、岡山駅の売店には今大改革が起こっている。この改革の嵐はまだ当分続きそうである。恐らくゴールデンウィークあたりまで続くのではないだろうか。その頃には新しいお土産のラインナップもほぼ整っているはずだ。
一見、何の変化もないような岡山のお土産事情だが、実は、日々進化を続けているのである。そこには、業者の汗と涙、栄枯盛衰、喜怒哀楽が渦巻いている。
みなさんも、たまには岡山駅の売店に立ち寄ってみてはいかがだろう。何か面白い発見があるかもしれない。
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