先日テレビを見ていたら恐竜の特集をやっていた。よく勘違いしてプレシオサウルスやリオプレウロドンのような首長竜やランフォリンクスやオルニトケイルスなどの翼竜も恐竜だと思っている人がいるが、恐竜とは三畳紀に現れ、白亜紀まで繁栄した二足歩行の新型爬虫類をさす。従ってアロサウルスやティラノサウルスのような獣脚類やイグアノドンのような鳥脚類が典型となるわけだが、ディプロドクスやアパトサウルスのような竜脚類も含まれる。竜脚類の場合、大型のため四足歩行となるが、骨格はもともと二足歩行用にできており、ワニのような四足歩行の爬虫類とは異なる。
が、三畳紀、ジュラ紀、白亜紀と2億年近くもの間、地球を我が物顔で席巻したモンスターという点ではこれらをひとまとめにしても構わないだろう。ちなみに、サウルスとはトカゲという意味である。コエロフィシスのような初期の恐竜がトカゲから進化したので恐竜によく使われるが、魚竜などにも使われる。もっともクジラの祖先であるバシロサウルスは、恐竜と誤認されて名付けられた失敗例だ。
問題は、なぜこうした魅力的なモンスターたちが絶滅したかだ。生物の多様性という点でも残念だし、なんといってもこんな迫力のある生き物が動いている姿を見てみたかったというのが偽らざる心境である。
現在の学説では、6550万年くらい前の白亜紀末期に地球に衝突した巨大隕石のせいで絶滅したと考えられているようだが、私は納得していない。なぜなら、巨大隕石による衝撃やその後の気候変動にも拘わらず、恐竜に最も近いとされる爬虫類のワニが生き残っているし、海生爬虫類のウミガメも健在だ。クジラのような大型の海生哺乳類も生き残っているし、陸上ではトカゲをはじめとして多くの爬虫類が繁栄を続けている。恐竜より遥か昔の石炭紀から存在するトンボといった昆虫も、さらに昔のカンブリア紀から存在するウニのような生物も生き残った。
ペルム紀末の大量絶滅(地球上の生物の90%が絶滅)ほどではないにしても、この巨大隕石により地球上の70%の生物が絶滅したと言われる。それでも、恐竜以外はなんとか種を存続させたのだ。どうして恐竜をはじめとするモンスターだけが種の絶滅という運命をたどったのか。この疑問に科学者たちは答えていない。
大型の恐竜が絶滅したとしても、小型の恐竜くらい生き残ってもよさそうではないか。実際、小型の哺乳類は生き残り、その後進化を遂げて今日に至っている。また、ワニが生き残っているのなら、海のワニともいうべきモササウルスなども生き残っていてよさそうだし、イルカが生き残っているのなら、イルカによく似たイクチオサウルス(ただしこちらは海生爬虫類)が生き残っていても不思議ではない。魚類だってシーラカンスも含めて生き残っているわけだし、どう考えてもモンスターの絶滅は不思議だ。もちろん恐竜の一部は鳥類に分岐進化して生き残ってはいるのだが… 全ては偶然なのだろうか。
当時人類がいれば乱獲でいなくなったなどという笑えないオチも頭をよぎるが、人類の誕生は4千万年ほど前にアフリカで生まれた運命の二匹の猿の出現を待たねばならない。
そう考えてみると、私はモンスターだけに強力に感染するウイルスでも存在したのではないかと思えてくる。しかしそんな都合のよい(彼らにとっては都合の悪い)ウイルスなどありうるのだろうか。ひょっとすると南極大陸に秘密を解く鍵が眠っているかもしれない。白亜紀までは南極は南アメリカ大陸やオーストラリア大陸と陸続きで恐竜も棲息していた。もしかすると南極の氷の下に保存状態の良好な恐竜の肉体がウイルスと一緒に眠っているかもしれない。それが地球温暖化で氷が解けて姿を現すとか…
う~む、恐竜はロマンだ。
なんだ、今日はきびだんごに触れないのかと疑問に思ったアナタ。気分転換にコチラをどうぞ。