やっと涼しい日が訪れてきた。とはいえ、まだ近所ではセミが鳴いているし、秋という感じはしないが、夏の終わりであることに違いはあるまい。
さて、夏に別れを告げるのを惜しむようなセミの声を聞きながら、しばし子供の頃の夏の日の思い出に浸ってみた。
最近の子供は部屋でゲームに熱中していたりするようだが、私の頃は外で虫捕りなどをしていたものだ。街中に住んでいたこともあって、虫がいっぱいいる田舎は憧れの的だった。
いつだったか、とある高原のホテルに滞在したとき、家族全員で泊まれる広さの部屋がなかったために、私だけ特別に個室に泊まることができた。で、どうしたかというと、一晩中部屋の窓を開けっ放しにした上で電気をつけておいたのだ。
すると、次から次へといろんな虫が飛んで来た。大量の蛾や大きなバッタ、蚊やアブやら嫌な虫が山ほど入って来たのだが、そのうちクワガタも飛んで来た。結局、徹夜でがんばった結果、クワガタが2匹とカミキリムシが1匹、そして無数の蛾や蚊で部屋が満たされたのだった。そういえば、ムカデなんかも侵入していたっけ。
とにかく、私はクワガタが手に入ったので大いに満足したのだが、我々がチェックアウトした後で部屋の掃除に入った清掃員の方はさぞや迷惑したに違いない。
う~む、懐かしい思い出だ。ほのぼのするなあ。