昨日、本屋で立ち読みをしていて面白い本を見つけた。残念ながら買うほどではなかったのだが、それでもなかなか興味をひく本だった。
それは『「やめること」からはじめなさい』という新書だ。要するに、わずらわしいことから解放されると人生が楽になるというような主旨だったと思う。
中でも面白かったのが、携帯電話に出るのをやめよう、という提言だ。連絡を取りたがっているのは相手であり、あなたではない。どうしてもあなたと連絡を取りたければ書留郵便を送るなり、なんらかの対策を工夫するのが相手の務めであり、あなたの仕事ではない。といった説明がなされていた。
なるほど。携帯電話に出ないという主義もあるのか。確かに携帯電話に出なくて済むなら随分時間の節約になる。本当に必要な電話なら仕方がないが、営業マンからの売り込みの電話など正直どーでもいい。あの人は電話に出ないという評判が広まれば、それはそれでステータスになる。今流行の差別化になりうるではないか。
よく考えると、私が子供の頃には携帯電話などなかった。それどころかポケベルさえなかった。それでも誰一人困る者はいなかったのだ。今では小学生でも携帯電話を持っていたりする。それが当たり前のような感もあるが、今一度世間の常識を疑ってみてもいいかもしれない。携帯電話などなくても生きてゆけるのではないだろうか。
ちなみに、私の携帯電話の通話料金だが、毎月だいたい950円程度である。つまり、滅多に電話をしないのだ。仕事の大半はメールで済ませる。電話は必要最小限しか使わない。これに加えて、掛かって来た電話に原則として出ないと決めれば、携帯電話が普及する前の生活をほぼ取り戻すことが出来るだろう。
う~む、あの頃が懐かしい。かつては、友人知人の電話番号などは全て暗記していたものだ。今のようにワンクリックで電話を掛けたりすることはできなかったからだ。便利な世の中になったが、それと引き換えにテクノロジーに追い立てられる生活を強いられてはいないだろうか。世界中どこへ行っても携帯電話に繋がれている生活… なんだか、携帯電話が鎖に見えてくる。
とにかく、「やめること」をいろいろ探してみるというのは賛成だ。誰にも邪魔されない自分の時間を取り戻そう。
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