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一休み

一休み

最近どうも物覚えが悪くて嫌になる。洋書を読んでいても既に何度も辞書で引いたはずの単語が思い出せずイライラすることが多い。決して記憶力が低下したとは思わないのだが、なぜか学習効果が鈍っている。

考えられることは幾つかある。まず疲労だ。年齢とともに疲労回復力が衰えてくる。身体が疲労すると脳も疲労し、結果として集中力が満足に発揮できなくなっているのではないだろうか。最近、仕事に忙殺されて睡眠時間も不規則になっているし、やはり生活そのものから見直さなくてはならない時期にきているのかもしれない。

そういえば、ある時代劇作家は毎朝5時に起床し、散歩をして朝食を取った後、午前中だけを執筆活動に当てると言っていた。午後からは休息だそうだ。それでいて次から次へとベストセラーを生み出し続けているのだから大したものだ。これなど、集中力と休息をうまく取っているお手本ではないだろうか。

私の場合、きびだんご王国の国王としての仕事の他に、プライベートな仕事やら何やらと二足、三足のわらじを履いているため、この作家のようにゆとりのある一日を過ごすことは夢のまた夢である。それでも、睡眠時間の確保や早起き、適度な運動など取り入れるべき事柄はいろいろありそうだ。

思えば読書法やら記憶法やら整理法やら様々な工夫をして仕事をこなしてきたが、そもそもライフスタイルがすっきりしていて十分な休息を取り、ここぞという時に集中力を発揮することができれば、問題の大半は解決するのではないだろうか。どうやら、私はいろいろと問題を複雑にしすぎる傾向があったようだ。年齢的なものもあるだろうが、これからはもっとシンプルに生きてみたい。

手始めに仕事の内容を精査し、やらなくてもよさそうな仕事は思い切ってやめてしまおう。外注できる仕事は外注すればいい。自分にしかできない大切な仕事に集中するのだ。極端なことを言えば、死期が近づいた時、最後にどうしてもやっておかなければならない仕事だけに集中すればいい。他のことは実は大したことではないに違いない。 

人生の最後に何を成し遂げたいのか。どこにいたいのか。誰と過ごしたいのか。そんなことを絶えず頭の隅に置いておくというのは大切なことではないだろうか。 

 

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