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私の読書作法

書籍

私が大の読書好きであるということは以前にも述べた。当然のことながら読書作法についてもこだわりがある。例えば、線引きに用いる赤鉛筆は三菱uniのARTERASE COLOR シリーズ(消しゴムで消せる色鉛筆なのだ)のGERANIUM 312番だけ、赤ペンはサクラクレパスのPIGMA 0.1mmだけといった具合である。

しかし、もっと大切なのは読み方そのものであろう。これについては、古今東西の様々な読書指南書を読みあさった。各界の著名人の方々の読み方も参考にさせていただいた。例えば、井上ひさし氏のように赤鉛筆で線を引き、しおりが付いていなければ自分で紐を糊で貼付け、索引がなければこれまた自分で作って貼付けるといった工作をする人、養老孟司氏のようにBの鉛筆を使う人、齋藤孝氏のように三色ボールペンを使う人、松岡正剛氏のように紙面を編集する人などである。

もちろん、速読や遅読、精読、乱読、そして積ん読にいたるまであらゆる読書法を試してみた。大真面目に書籍をまるごと一冊要約してワープロに打ち込んだこともある。コピーをとって様々な線引きやマーカーの入れ方を徹底的に試行錯誤したこともある。

とまあ、こんな感じで、肝心の読書をする時間はどうなったんだというくらい、読書法の研究に多大な時間を費やしてきたのである。

で、結論はどうかというと、これは書籍の内容と目的によって柔軟に対応するということにどうやら落ち着いた。細かく分けるときりがないのだが、大きく分けると趣味の読書と仕事の読書ということになろう。

趣味の読書は正直どんな読み方でもいい。じっくり読んでも、あっさり流し読みしても、あるいは途中でやめてもいい。

問題は仕事の読書だ。知識やノウハウなどを限られた時間で確実に吸収しなくてはならない。正直、年齢を重ねるにしたがって時間との戦いを意識するようになった。若者の一年と中年の一年は意味合いがかなり違う。我々中年には無駄な時間はないのだ。

最も確実に力がつく読書法は一ページずつ要約することだが、これは時間がかかりすぎるので今はやっていない。その代わり、書籍をノート代わりに使い倒すという方法に切り替えた。そうなのだ。仕事で使う書籍はもはやノートである。線を引き、マーカーで印を入れ、覚え書きや記号を書き込み、さらに必要なら関連資料を貼付ける。洋書などはこの方法で使い倒しているうちにバラバラになってしまい、製本屋に製本し直してもらう羽目になることもある。一方、日本の書籍はまだバラバラになったことがない。多分日本の製本の方が質が良いのだろう。ちなみに紙も日本の方が良いことが多いようだ。

とにかく、徹底的に汚して頭に入れるというのが私の仕事における読書作法である。最終的には本を開くとそのページの内容が音声で聞こえてくるようになるのが理想的だ。この点、画像として視覚で記憶する流派の方々とは異なる。確かにページをレイアウトも含めて画像として記憶するというやり方も効果はあるとは思うが、私の場合は何度も黙読し、場合によっては声に出して読んでいるため、聴覚による記憶が主な記憶の手段なのである。だから、目を閉じた状態で頭の中でページをめくりながら内容を確認するといった技は苦手だ。私の場合、基本的に書籍は手元になくてはならない。その代わり、ページをめくればそのページの内容が聴覚による記憶で蘇る。

とここまで書いて気づいたのだが、私のやり方だと、電子書籍ではうまくいきそうにない。電子書籍は汚せないからだ。ただし、音声データで書籍の内容を読み上げてくれるソフトがあれば、案外耳から理解し、記憶することが可能になるかもしれない。が、これはもっと若い世代の人々に譲ろう。私は紙の書籍で勉強を続けたいと思う。

う〜む、紙の文化だけはなくなってほしくないものだ。 

 

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