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実は…

キーボード

今までひた隠しに隠してきたが、実は私はかつて104の電話番号案内でオペレーターをしていたという過去がある。

この仕事、一見単純で大したことはないのだが、夜間は態度の悪いお客が大半を占めるため、なかなかストレスが溜まる仕事である。

特に酷いのが、間違った店名で飲み屋の番号を聞いてくる客だ。飲み屋は飲屋街と言われる地域に集中しているため、同じ町名でよく似た名前の飲み屋が多い。そのため、一字違いで全く別の飲み屋の番号を案内してしまうことも少なくない。するとしばらくして、怒鳴り声で「さっきのオペレーターを出せ」などと掛かってくるのだ。

私は極めて優秀なオペレーターであり、電話番号検索システムのキーボードを叩くスピードも群を抜いていたため、滅多にトラブルには遭わなかったが、それでも数回はお客を怒らせたことがある。大抵は上手に謝ってかわすのだが、一度だけ我慢ができずにガチャンと電話を叩き切ってやったことがある。当然のことながら「あいつを出せ」という電話が掛かってきたが、私は最後まで謝らず、逆にののしってやったのだった。

私は常に強気で対応するので、相手がどんなに怒っても一歩も引かないが、中には電話局の一階に怒鳴り込んで来た客に直接会って謝っている同僚もいた。私なら、殴り倒してやるところだが、私と違って失うものがある人はそうもいかないらしい。というか、オペレーターにそこまでさせる会社もどうかと思う。

とにかく、104の番号案内で働くと、自分勝手で生意気なお客が毎日これでもかというほど電話を掛けてくる。本当にこの国はどうなっているのかと疑問に思うほど、情けない人間が多いことに愕然とするのだ。特に少しでももたつこうものなら、やくざまがいの口調で怒鳴るお客など日常茶飯事である。可哀想に、キーボードを叩くのが遅い人は相当つらい目に逢っているようだった。

その点、私のキーボード操作は高速なのだが、それには理由がある。私はかな入力なのだ。だから、例えば「た」と打つのに、そのまま「た」を打てばいい。ローマ字入力の人は「T」と「A」と二回打つ必要がある。つまり、かな入力の方が二倍速く打てるのだ。とにかく、圧倒的に速く打てるかな入力がありながら、大半の日本人はローマ字入力を使っている。これは時間の無駄だ。今すぐローマ字入力をやめてかな入力に切り替えるべきである。かな入力の人が一生の間に打つ文字数はローマ字入力の人のそれに比べて二倍であるから、人生で使える時間が二倍になったのと同じことである。

ただし、英語はかな入力とはいかない。こちらはもちろんアルファベットで入力しなければならない。日本でローマ字入力が普及しているのは、日本語と英語と両方打つ場合、記憶しなければならないキーが一種類で済むためだと思われる。私は両方の言語でキー配列を記憶しており、日本語を打つ時はかな入力、英語を打つ時はアルファベット(つまりローマ字)入力と使い分けている。もちろんどちらもブラインドタッチで、しかも大会に出られるほど速い。さらに、フランス語を入力するときはフランス語キー配列で打つし、イタリア語の場合はイタリア語のキー配列だ。つまり、ブラインドタッチで4、5カ国語のキー配列に習熟しているのだ。

確かに複数のキー配列を指に記憶させるのは訓練を要する。特にかな入力は51音ものキー配列があるため、ローマ字入力の二倍以上のキーを覚えなくてはならない。しかし、88もキーがあるピアノを弾くことを思えば、楽勝ではないか。ここはひとつ、日本人ならかな入力を合い言葉にして、かな入力の普及にご協力をお願いしたい。

話が少し逸れたが、みなさんも104の電話番号案内に掛けるときは、努めて紳士的に振る舞っていただきたい。けっしてイライラしたりしないように。人間性が試されていると思うべし。

 

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