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製造者か販売者か

木の実ざくざくナッツケーキ

皆さんは売店でお土産のお菓子を買う時、どんなことに注意しているだろうか。パッケージのデザインだろうか。商品のネーミングだろうか。あるいは値段だろうか。

私はと言えば、真っ先に箱の裏側を見る。原材料表記などが記載されている箇所だ。注意するポイントはいくつかある。まず、合成着色料や保存料の有無だ。いわゆる赤色40号とか黄色4号といったタール系の着色料が含まれている場合は絶対に買わない。これらのタール系着色料は海外では禁止している国もあるくらいで、発ガン性が疑われているからだ。日本では禁止ではないため、いまだに多くのお菓子で見られる。特にアメ類には含まれている方が普通といっていいくらいだ。皆さんも一度チェックしてみるといい。また、保存料はソルビン酸などで、これも避けたい。

ちなみに、洋菓子屋さんのショートケーキやスポンジケーキに真っ赤な洋酒漬けのチェリーが使われていることがあるが、あれはほぼ100%合成着色料である。私は天然色素による洋酒漬けの赤いチェリーを探したことがあるが、全国の問屋に問い合わせたところ、とうとう見つからなかった。国内で流通しているものは全て合成着色料の赤色を使ったチェリーだったのだ。従って、店主が自分で天然色素で漬けている場合を除き、全て合成着色料であると思って差し支えないだろう。

赤だけではない、緑もその他の色も、一般に鮮やかなものは大体合成着色料と考えた方が無難だ。天然色素ではどうしても発色が地味になる。だから私は地味な発色のお菓子を買うことにしているのだ。ただし、天然色素でもびっくりするほど発色を良くする裏技がある。それは漂白だ。例えば、白いんげん豆の粉は真っ白ではなく、ややくすんでいるため、そのまま天然色素で染めると地味な色になる。ところが、この粉をあらかじめ漂白して真っ白にしておけば、鮮やかな発色が得られるのだ。しかし、お客の口に漂白剤が入ることになりはしないだろうか…  やはり、発色の鮮やかなお菓子は避けた方が無難だ。

次に、原材料の表記の順番を見る。原材料表記では、含有量の多い順に表記するという決まりがあるのだ。だから、例えば白桃○○というお菓子で、デカデカと白桃の文字を強調していても、肝心の白桃が原材料表記欄の最後の方に書かれていれば、ほとんど入っていないということを意味する。缶珈琲などでも、珈琲が後ろの方に記載されていたり、特にミルク珈琲で、ミルクが後ろの方に表記されているものは、私は買わない。少ししか入っていないのにデカデカと商品名で強調するというやり方は、あまり男らしくないと思うからだ。あるいはインチキと言ってもいい。

そして、最後にチェックするのが「製造者」ないし「販売者」という欄だ。商品には会社名が記載されているが、この会社が自分で作っているお菓子なら「製造者」という欄を設けて表示している。一方、下請けに作らせている場合、あるいは既製品を仕入れている場合は「販売者」という欄を設けているはずだ。

これは私の経験であり、常にそうだとは言えないのだが、一般に「販売者」という表示のあるお菓子はまず美味しくないと考えてよい。少し考えればわかることだが、本当にこだわりをもって美味しいお菓子を作れるなら、自分で売るだろう。下請けとして、あるいは既製品として自社の名前を伏せて他社に卸すという場合、高いモチベーションを持てるとは思えない。また、仕入れている方も、他人に作らせておいて、心を込めているなどとは言えないはずだ。もちろん、自社で製造しても美味しくない商品はあるだろうし、下請けが作ったお菓子でも美味しいものもあるだろう。だが、少なくとも自社で責任を持って製造しているお菓子を私は食べてみたいと思うのだ。

みなさんも、売店でお菓子を買うときは、是非箱の裏を見てもらいたい。「販売者」と記載されているお菓子が多いことに気づくだろう。その場合、箱の表に表記されている会社名は実はお菓子屋ではなく、商社であることが少なくないのだ。

私はお菓子屋のお菓子を買いたいと思う。
(画像は、合成着色料、保存料、安定剤、香料を含まず、ナッツは全て有機無農薬、スポンジは放し飼い地鶏の有精卵という、手作りナッツケーキ。ココで買える。) 

 

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