最近、スティーブ・ジョブズに関する書籍をいろいろ読みあさっている。ただし、全て原著だ。
書店に行くと、邦訳もたくさん出ているみたいだが、別に専門書でもなく、単なるビジネス書や伝記なら原書で問題ない。というか、原書の方がはるかに読みやすい。なぜなら元々読みやすく書かれているからだ。そもそも読みにくい本だと売れないので、出版社から許可がでない。よく売れている本なら、まず間違いなく読みやすく書かれている。
一方、邦訳の場合、ビジネス書や話題になった人物の伝記などはとにかくハイスピードで翻訳を完成しなくてはならず、そのため翻訳の質に難があることが多い。じっくり時間をかけて細部にいたるまで丁寧に訳してゆけば問題ないのだが、今が旬といった書籍の出版はスピードが命である。大抵複数の下訳者がいて、一応のガイドラインは取り決めてあるだろうが、各々が好きなように訳したものを監修者がまとめる、といった感の翻訳が多い。だから読みにくいのだ。
例えば、私の手元にとあるドラッカーの本があるのだが、訳がイマイチである。はっきりいって原著の方が楽に読める。日本で買うと若干高くつくのが残念だが、邦訳が出る前にいち早く読む事ができるし、文章の質にまず間違いないだろうから、私は原書をお勧めする。ちなみに、レイモンド・チャンドラーのハードボイルドも原著に限る。これは絶対に譲れない。
さて、スティーブに関する本もそうだし、最近はまっている様々なエッセイもそうなのだが、好きだったり、興味を強く持てる書籍の場合、洋書であってもそれほど苦にならない。一方、大学入試用の長文問題集などは読んでいて途中で投げ出してしまう。要するに、つまらないのだ。
思うに、勉強を投資と考えると、より大きなリターンを得るためには、自分にとって関心の高いジャンルに絞り込むというのが得策だ。これは語学だけではなく、様々な事柄に当てはまると思う。漫然と努力していても、なかなか続かない。最初こそ、強いモチベーションのおかげて集中できるが、モチベーションほど容易く失われるものもない。やはり、確実なリターンが必要だ。そのためには、努力する前にしっかりと計画を立てる。そして、成果を確認しながら続けて行く仕組みがあると心強い。努力を習慣化するのだ。
かつて、野村克也氏は「習慣は天才に勝る」と言った。名言だ。洋書を読んでいて、ふと思ったのだが、人生のかなりの部分は習慣によって改善することができるはずだ。仕事もプライベートも…
そうか。それで、○○の習慣、などというタイトルの本が書店にいっぱいあるわけだな。だが、自分にとって有効な習慣は自分でカスタマイズするしかない。本のとおりやっても多分ダメだろう。
などと言いつつ、私もいつか○○の習慣というタイトルで本を書いてみたいという気持ちはある。
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